雑記

どういうきっかけだったかは忘れたけれど、ここ1月ぐらいぼんやりと、STGのボス戦不要論というのを考えてきて、それのすっきりした結論が出たので書く。
その結論というのは、ゲームのコンセプト次第ということ。
一般的なモデルとして、道中は自機の超火力と敵の超物量とのぶつかり合いという「攻め」に重点が置かれ、ボス戦は敵の超火力と自機の超回避とのぶつかり合いという「守り」に重点が置かれている。
攻め・破壊の爽快感を重視するゲームでは、ボス戦のウェイトを軽くしたり、ボス戦にも破壊要素を盛り込んだり、といったデザインが好ましい。守り・回避の爽快感を重視するゲームでは、ボス戦のウェイトを重くしたり、道中の敵の破壊ペースが上がりすぎないようにしたりするデザインが好ましい。また、戦略性・パターン化の楽しさを重視するゲームでは、攻め方やボスの攻撃パターンにひねりを加えるデザインが好ましい。
結論としては当たり前のものだが、コンセプトを決め、そこからきちんと考えてゲームの構成やスコアリングシステム、演出を組み上げていくということをこれまでやってこなかったので、ここに記す。

近況

なんとなくNonParadigm開発近況をば。
開発始まってから随分ダラダラと作ったり作らなかったりで、いつもの如くゲーム自体へのモチベーションが蒸発している。具体的には、全方位シューなんて自分で遊ぶ気にならないだの、自由すぎるよりも限られた動きをいかに使いこなすかという方が面白そうだのといったこと。
その一方で、技術的な習作としての役割にシフトしつつある。3Dならではの高速化や演出を学んだり、ステージエディタを作ってみたり、実用的なスクリプト言語を作ってみたり。
また最近、突飛なアイデアをとりあえず実装して試すための場の必要性を感じていて、柔軟な設計をしているこのゲームがそれにぴったりだと思ったり。

とよく分からないことを書き連ねた結論としては、当初の計画通りのゲームとしてこの作品が出ることはないであろうということ。技術的・アイデア的実験場として開発は続くので、違った形でお目にかかる日は来るかも。

新作発表


というわけで、新作 『Non Paradigm』(仮) の告知を。
ジャンルがノンパラダイムシューティング、ということで自由度の高いシューティングを目指して開発中。特徴としては

  • 難易度、スタイルが様々なステージを自由に選んで遊ぶ
  • 特定のスクロール方向の概念を持たない
  • 多種多様な武装から好きなものを選んで組み合わせる

という点など。
製作開始は3月29日、今年中に一旦完成させる予定。製作状況をTwitterで記録しているので、こちらでは節目節目に記録するつもり。

以下は技術的話題。

今作は、というより今作も、技術的に(自分にとって)新しいことを色々とやっている。

  • C# + XNAでの本格開発
  • 本格3Dグラフィックス
  • C#コードのスクリプト的利用
  • 拡張性の高い設計
  • ユーザーデータ追加可能(希望的観測)

とまあこんな具合に。
C#は最近気に入っているので使っていて、XNAの使用は自分でDirect Xライブラリを組む気がなかったから。3Dはモデルデータの自動生成を行うことで絵を描く必要をなくし、ついでにシェーダーを使って見た目を華やかに。
C#スクリプトは、スクリプトが欲しかったときに一番使えそうだから。拡張性の高さ・ユーザーデータ追加は生産性を高めるためについでに出てきたという感じ。

サークル設立

本日2010年4月1日より、同人シューティングゲーム個人サークル MASA(Multiform Amateurs' Shooting Academy)を設立します。また、当サークルの処女作、Infinity Inflation の告知を行います。これに伴い、私がこれまで開発してきた全プロジェクトは本日を以て凍結、及びその一部を順次公開します。
Infinity Inflationの告知はこちら
旧プロジェクトの公開はこちら
サークル設立の意義は以下

今日のシューティングゲーム界を見るに、その状況は良くないと言わざるをえない。シューティングという物を知らない少年少女、現代のシューティングは難しすぎると離れてしまった大人たち、視野の狭い一部の愛好家たち。このままではシューティングゲーム界は衰退の一途を辿るであろう。
そこで私は考えた。今求められているのは、門戸が広く垣根のない自由なゲームではないかと。シューティングを知らない世代にその面白さを伝え、シューティングから離れた人に思い出させ、愛好家の視野を広げるゲームではないかと。
私はその願いを込めて、このサークルに「多様な愛好家のシューティング学校」と名付けた。シューティングゲームの再びの隆盛を目指して活動していきたい所存である。