あけました。

去年回顧をやり忘れたので軽く総括。
去年はSTGの面白さとかに色々思索を巡らして、考えを深めた一年。それと作る時間が取れなくなって尻すぼみになっていったという形だけど、ノンパラを通じて設計からグラフィックまで幅広く技術を磨いた一年。今年はそれが芽吹いてくれるといいのだけど。

謎の振りがあったので、妄想中の作品のプレストーリーでも。(以下の記述は開発前のものです。仕様・存在は予告なく変更されることがあります)


『時は平安。人が夜の闇に潜むモノを恐れ、また畏れていた時代。朝廷には星を見、暦を読み、占いを行う者たち陰陽師がいた。陰陽師には妖から都を守護するというもう一つの役割があったが、伝説的な陰陽師である安倍晴明が活躍した後の時代は、強大な妖が都を襲うことも、強大な妖に対抗するだけの力を持つ陰陽師が現れることもなく平穏が続いていた・・・

「きゃあッ!」
丑三つ刻の静寂を切り裂く悲鳴。悲鳴のした庭へと飛び出す男ふたり。
満月が照らす異形のモノ。見上げんばかりの巨大な体躯、岩塊のように荒々しく醜い皮膚、そして鋭い一本角。そう、最強にして最悪の妖の王、鬼である。何故屋敷の庭に鬼が現れたのか、そのようなことを考える間もなく、ふたりは鬼が左手に掴んだ娘に気付く。
「父様、兄様!」
陰陽師の親子は一瞬の逡巡の後、意を決して提げていた刀で鬼の左腕に斬りかかる。意表を突かれたのか、鬼は交わすことも防ぐことも出来ずに左腕を切り落とされる。吹出す赤黒い血飛沫。親子はその血飛沫を全身で浴びる。落下した左腕から逃れ出す娘。
「隠れていろ!」
父親は娘に怒鳴り、再び鬼と対峙する。大量の流血で動きが鈍る鬼。父親が巧みな動きで鬼を誘導し、その隙を狙い息子が跳躍して鬼の首を一太刀で斬り飛ばした。血を噴出しながら吹き飛ぶ鬼の首。その首は物陰から様子を見守っていた娘に直撃し、娘は気絶した。親子二人もそのまま鬼の血の海に倒れこんだ。

鬼の血を大量に浴びた父と兄はその夜のうちに息絶えた。妖の血、特に鬼の血は強力な妖気の塊であり、生身の人間が微量でも触れれば中毒死するものである。陰陽師が妖を相手にするときは汚染を防ぐための結界を用いるが、その晩の親子は結界を張る暇もないまま鬼に斬りかかったのである。

三日三晩眠り続けた後奇跡的に目を覚ました娘には不思議なものが宿った。舞空術、結界術、あらゆる法術を使いこなせる強大な法力、数多の妖を滅ぼす光、そして、鬼に変化する鬼の魂である・・・』


何この尻すぼみオープニング。