アーケードスティック自作記

アーケードスティックが欲しいが高い、売ってない、置き場所がない、ということでアーケードスティックの自作をやってみた。昔5000円ぐらいで買ったものの操作性が気に入らなくて放置していたアーケードスティックがあったのでそれの改造という方法で作り始めたのだが、筐体からスティックが外れない、ボタンを嵌める構造が変、ということで断念。部屋を見渡してみれば「Amazonのあの箱」が転がっていたのでそれを使って作ることに決定。

では今回のレシピ

  • 直径30mmのセイミツ工業製ボタン(ネジ式)4つ(@\280)
  • セイミツ工業製スティック1つ(レバーボールつき)(\1200)
  • Amazonのあの箱1つ
  • 組紐2本
  • アーケードスティックからもぎ取った制御基板1枚(適当なUSBゲームパッドのもので多分可)
  • 使えなくなったイヤホン2つ(代わりにエナメル線や皮膜線を使うことを推奨)
  • ハンダ少々

必要な道具

それでは材料の調達から。メインの食材となるボタンとレバーは秋葉原の千石電商で買います。他にも置いている店はあるはずだけど。ハンダごてやエナメル線/皮膜線を持っていなければここで一緒に買うのがいいでしょう。ボタンの数は用途によって増減させてかまいません。
さあ工作タイムです。
まずはAmazon箱のフタにボタンとレバーを取り付けます。配置は実際のアーケードコントローラーを適当に真似します。ボタンを取り付ける穴は、固定するためのリング状のパーツの内側を線でなぞってそれに沿ってダンボールを切るとちょうどいい大きさに開けられます。レバーを取り付ける穴はレバーが引っかからないようにそれなりの大きさが必要です。レバーの根本にある円盤状の部品よりもひと二回り小さい正方形で開けるとちょうどよくなります。ボタン穴、レバー穴どちらも加工精度はあまり高くなくても問題ありません。
穴を開けたら今度は取り付けです。ボタンの方は特に問題ないでしょう。レバーの取り付けには本来ネジとナットを使うのですが、ここで組紐を使います。単にナットが見つからなかったから組紐を使ったのですが、穴二つで止めるネジ+ナットよりも線で止める組紐のほうがダンボールへの負荷が小さくなるためよさげです。レバーの土台部分に開いているネジ穴2つに加えダンボールに更に2つ穴を開け、その穴を通してフタの表裏交互に組紐を通していきます。強度を得るためもう一本の紐は一本目と互い違いになるように通して結びます。これで取り付けは完了です。
f:id:masa_m:20120302231443j:image:medium
f:id:masa_m:20120302230703j:image:medium
続いて電子工作タイムです。とは言っても基板にボタンやレバーをつなぐだけです。
ここでイヤホンの線を流用しようとするとひどい目に会います。イヤホンの線の中身はよく分からない素材の繊維と銅の繊維を何本か撚り合わせて作った糸状のもので、皮膜だけ切ろうとすると中の繊維まで切れたり、皮膜を剥こうとすると繊維がちぎれたり、ハンダ付けするときに糸の先端がほつれて扱いにくかったりと非常に面倒です。素直に皮膜線かエナメル線を買いましょう。
イヤホンの線を使おうとしなければただのハンダ付けです。スティックを倒した時の向きとスティックの下のスイッチの位置は上下左右が反転しているので注意しましょう。ボタンやレバーはただのスイッチなのでプラスマイナスを気にする必要はありません。
というわけで完成です。簡単ですね!
http://twitpic.com/8quny0

実際使ってみるとなかなか良好です。ダンボールの筐体ということで耐久性が不安になりますが、水をかけたり台バンしたりがなければ十分に持ちそうです。安い、簡単に作れる、操作性良好、場所をあまり取らない、カスタマイズしやすい、とメリットもなかなか多いので試しに作ってみてはいかが?